boti-poti

観劇、LIVE覚書

飛龍伝〜2010ラストプリンセス  20100228

2/28京都楽公演。
二日酔いで行くという失態・・・。行かないという選択肢もあったけどずっと楽しみにしていたので、お薬飲んでうんうん言いながら行ってきました。反省。
あ、お芝居始まる頃には体調復活してたのでちゃんと観ました。うん。
馬場徹さん目当て!で行ったので、感想は偏ります。ていうか突っ込んでますので、誠意ある感想をお求めの方は見ないで下さい・・・。見ても「あ、この人バカだわ」と笑って許してください。




あの時、学生達の間を吹き抜けた革命運動の嵐
沖縄から上京してきたひとりの女子学生が、全共闘の委員長に祭りあげられた。
その名は神林美智子、琉球の高貴な血をひく女。
利用したのは学生運動のカリスマ・桂木順一郎。
自分の「女」である美智子を委員長にすえ、裏で運動を操っていた。
しかしその影で、保身のため、組織からの脱退を密かに計画していた。
立場の危うくなった桂木を救う代償として、美智子は敵対する第四機動隊隊長・山崎一平のもとへと送り込まれた。
11・26最終決戦。機動隊の配置図を手に入れるために。
山崎の想いを利用した、奇妙な同棲生活。
いつしか二人は深く愛し合うようになっていた。
激しい逃走の日々に芽生えた許されぬ愛、揺れ動く三人の心。
しかし運命の日は近づき・・・
(パンフレットより抜粋)


作・演出:つかこうへい
制作:松竹株式会社

神林美智子:黒木メイサ
山崎一平:徳重聡
桂木順一郎:東幹久


久しぶりにがっつりしたお芝居を観ました。
最近ミュージカルばっかりだったから、直球勝負のお芝居の力強さが気持ちよかった。見終わった後、かなり疲れたけどね(笑)
黒木メイサさんは好きな女優さんで、テレビなんかで見て力強さがあるな〜と思ってましたが、舞台の上でも変わることなく神林美智子さんを演じておられました。
神々しいかと思いきや、女の弱さを見せてみたり、途端に強気になったりと変化するけれども一本「神林美智子」というキャラクターに芯が入っていてぶれない。
女の弱さを武器にしたり、ただひたすら素でそれを見せたりっていう場面によっての見せ方さじ加減も絶妙でした。
あと徳重さんと東さんの長台詞。
終盤、美智子に思いの丈と自分の思想をぶちまけるシーンで、何か色々滴ってました。
そんなに前の方でもなかったのに、流れ落ちる汗、涙、鼻水、涎、そのた諸々。出せるもん全部出し切った迫力のある演技は「すごい」の一言です。
他の役者さん達もみんな迫力があったんですが、何より半端ない台詞の量と限りある尺のせいか皆さん早口・・・(笑)あれで噛まないのが凄い。そして噛んでも「おっしゃぁ!」って気合いで巻き返す。
女性も男性もみんな「漢!!!」って感じだったなぁ。
そうそう。そういえば私は観る座席位置は前方よりも中くらいから後ろの方が全体的に見えるし、観やすいなら二階席でもいいくらいなのですが、今回ほど一列目にいきたかったと思った事はありませんでした・・・。
ストリップのシーン。あまり段差のない南座ではストリッパーのリリィちゃんが客席に降りてどんなサービスしてるかちらりとも見えなかった。ぶっちゃけお色気サービスして欲しかった!!!無念。
このストリップシーン含めてひょっとこと美智子のセックスシーン、台詞ひとつにつけ、役者さんの度胸のよさに感服です。
セックスシーンは「はやっ」と笑ったんですが、まあ、そんなねっちりまったりもできませんしね。しかし「へこへこへこ」という擬音がぴったりな動きが妙におかしかった。


そしてそんな役者魂同士がぶつかり合っている中に飛び込んだ馬場さんは、顔つきが違っていて驚きました。
その時の役所によってブログに上がる写真の顔つきが違うよなぁと常々感じ、凛々しく引き締まったお顔に期待していったんですが、顔は引き締まっていても体はひksm・・・っぅふん。
今まで観た役所とはまったく違う、私のもつ馬場徹ってイメージとも真逆にある「漢」の世界で、でもちゃんとその世界のじゅうにんとして演じていた馬場さんに少なからず感動しました。日々成長する若者の姿に、おねーさん(かろうじて)は涙すら浮かびましたよ。
役名が本名そのままだったので「メイサちゃんに”とーる”って呼ばれてたら吹くよね」なんて友達と冗談ふかしてた事は取り敢えず心の中で詫びておきました。うん。
殺気漲る舞台の上で、呑まれまいと力強く演じてる姿を見れただけで幸せです。
ただ・・・。うん、まぁ、仕方ないとは思うんだけど。
赤フンシーンで君がいなかったのはなんでかな。(もしいたとしたらどの辺にいたか教えてください)
私の隣で馬場さんのファンの友達が前のめりになりながら「馬場どこ?」と呟いたのには超うけたんですが、私としても馬場の赤フン姿を拝めなかったのはちょっと憤慨ものって言うか、やっぱり体がhksm・・・・っぉほん。
観たかった・・・観たかったよばーちょんの赤フン姿!!!
あと、最期に決死隊を結成し特攻仕掛ける中で、何故君の胴体サラシだけ胸元まで巻いていたのだ。
他のみんなはちゃんと胸の下に巻いて見事な胸筋やら胸筋やら胸筋を披露していたというのに!!
なんでばーちょんのサラシはそのお胸までふっくら包み隠してしまっていたの!?
ぶっちゃけ、なんで乳首かくしとったんじゃおらぁ!!!
もう、なんかお芝居終わってすぐの感想が「乳首・・・」だったくらいショックでした。
そんなべらぼうに後方の席でもなく。直線上に馬場がいたというのにどんだけ目を懲らしてもばーちょんのちくびは確認できませんでした。
その事を未だに友達に熱心に語れるくらい固執してるんですけど、呆れられるのでこの辺にしておこうと思います。




鳩山さんが出てきたり、時事ネタ交えつつ、学生運動当時の熱さと強烈さが伝わってくる舞台でした。
常々どーにかなんないかなこの世の中。と考える度に、中央に爆弾でも投げ込めば何か変わるかしらとか、蟻塚のような官僚住宅が話題に上る度に、とりあえずそこに全員詰め込んでから殲滅するとか。などなど暴力的な事を考えてしまう私ですが、でも、やっぱり今はそういう時代ではないのだなぁと身に滲みて感じていたりもします。
学生運動当時に私は生まれておりませんのでその頃の熱気や狂気を肌で感じることは出来ないのですが、戦争に負けて一時米の支配下におかれたその圧力をかけられた状態だからこそその時代の人たちはあれほど沸騰することが出来たのかも知れません。圧力鍋の原理みたいなもんで。(違)
今そんなことしようものなら優秀な官憲の方々がいらっしゃって私は拘束。このブログをご覧になった方の元までその手が伸びることでしょう。
まず、あのように一塊になって動くことなど忘れてしまった私たちにそれを再現することなど出来るはずもありません。
せいぜい、「どうするかなぁ」と勝手なことを想像しながら憂うばかりです。
などとマジメにしめつつも、明日はザッツエンターテイメントを観に行くのできっと浮かれとんちきになっていることでしょう まる