boti-poti

観劇、LIVE覚書

ABZ RED

大山マシューはキャスト発表時からまさしがマシューじゃなかったら誰がマシューなんってくらいマシューだったんですが、めっっっっっっっっっ(略)ちゃ良いマシューでした。
何となく見る前から赤橙緑の良い要素だけを抽出して練成したようなマシューになってそうって予感があったんだけどまさしくその通り。
まさしの安定感がもたらす安全安心のマシュー。
ルックスもだけど歌、ダンス、演技どれをとっても歴代一じゃないかな(あくまで個人的な意見です)
某誌インタヴューでLマシューに「父性溢れる」って言われてたけど、年上にそう言わせるくらい本当にあふれ出てた父性がそう見せるのか、それとも緻密な演技プランなのか。
どちらにしても、他の4人をふわっと包んでぬくぬくさせてくれる、お布団みたいなあったかくて大きな存在だった。
だからかな、みんなを裏切ってサインした自分を責めてる時がとてもつらくて、他の4人を見れなかった。
そんな懐深く父性溢れるマシュー。
色気がないかと言えばそうではなく、踊っている時は表情も雰囲気もキリッと引き締まって、特に賛美歌№918の挑みかかるような眼差しはゾクゾクした。
しかもこの時の耳に残るセクシーボイス!ここで大山シューに落ちた気がする。
劇中でも、アブラハムと接近しすぎたマシューにやきもち焼いて割り込むマークへの流し目はマークと一緒にクラッ☆
ダンスで印象に残ってるのは、前半のナンバーで見せた、足を振り上げてターンからの体を開いて横ッ飛び。
「まさしが・・・飛んだ!!!」ってめっちゃびっくり。
もう一回みたいなって思ってたらメドレーでもあったから嬉しかった〜。
クリスマス公演でも観れたから、ナンバーはWe are theかな?
みるみる内に汗だくになって衣装のジャケットが色変わりしてしまってたけど、こんなに踊るまさしを見たの始めてで新鮮だった。(というか、思い返せば龍ちゃんと一緒に出てるからそっちばっかり観てたのか・・・な)

法月くんマーク
恋ブロ以来、二回目ののりくんです。
美人さんでオシが強く、乙女スイッチ常にオンの容赦ない変顔が印象的なマーク。
鯨マークに雰囲気が似てるなって思ったけど、見てるうちに法月マークの方がギャルっぽくてキャピキャピしてた。
隙あらばマシューにうっとり見蕩れてキュンキュンしてる様は見てて可愛かったんですが、あれで気付かないマシューってすごい。(大山シューはマークの気持ちに気付いてない設定で演じてたそうです)
初日だったからか少しぎこちない気がしたけど、すごくマシューが大好きなのは
伝わってきた。
んでもね。これはマーク全てに共通するのだけど、少しばかり架空の匂いを感じてしまうのです。
これは日本公演だからなのか、私の問題なのかわからないんですが、まあ九割方受け手である私の問題なのかな。
日本って国に生まれてセクシャルマイノリティって言葉を知ったのもここ数年で、私の子供の頃といったらホモ、レズ、オカマといった蔑称のみでした(これが蔑称にあたると知ったのも大人になってから)
今は色んな方がテレビに出て、何となく認知度が広がって、差別意識も消えつつあるのかと思いきや、ほとんどがバラエティで面白おかしく差別的な扱いを受けていて彼らがどんな人なのか、どんな問題を抱えているのかは全く伝わってこない。
圧倒的に情報が欠如、操作されている世界で育った人間が演じるマークはどことなくふんわりしてるんだ。(もしかしたら、周りにそういうことをしっかり教えてくれる大人がいたかもしれないけど)
そして私の素地、BL。BLって言葉が使われだしたのもここ数年だけど、ようは男同士の恋愛を描いた架空の物語。大体が禁断や背徳、中にはラブコメ調のものもあるけど、どっちにしても世界観はファンタジーで大差ない。(最近はそうでないものもあるけど)
セクシャルマイノリティが登場人物の舞台や映画も幾つか観たけど、他のキャラクターがいくらかのリアリティをもって存在しているのに対して、マークは私の中で限りなくファンタジー寄りにいる。
それは先に書いたように受け手である私の意識がそうさせているんだろうけど、それがひっかかってて以上のようなことをつらつら考えたのでした。
極々私的な考察(?)なのでスルーして下さい。

川原ルーク
テニミュ以来の一馬くん。
こちらも告知からフアンかルークかどっちかかなと思ってたけど、正直ルークは意外だった。
ルークと言えば旧ROG全員、クスリ抜けきってませんよねって感じのしっちゃかめっちゃかなキャラだったけど、川原ルークはそこまで破天荒ではなく、クラスに一人はいたようなすぐにカッとなって手が出ちゃう男の子って感じでした。
彼のジョークはマシューたちや客席にはちょっと何言ってるのか分からないんだけど、ルーク自身はすんごい面白いこと言ってんだぜオレ!って自身に溢れてて、だからそれが通じないと「何でだよ!」ってキレて噛み付いちゃう。
人と少しずれてるだけなんだけど、それだけで変なヤツ、絡みづらいヤツって世間から弾かれちゃったのがルークなんだろう。
フアンのことや、マークの歌でゼロにならなかったソウルセンサーに憤る所なんかはルークの根っこにある優しさや温かさを感じるし、一馬ルークのひょっこひょっこ歩く様は愛嬌があって他のルークとは違うユニークさがあった。
それで、これは一馬の個性になるのかな、ニカッと笑うと周りがパッと明るくなる。ぴかーって言うよりサンサンって感じ。
その笑顔をひっさげたボデマイソウル。ぐるっと回ってきたルークが敬礼した四人に迎えられて、自分も敬礼して進んでくるところ、ここでがもうたまらなくて、そこからみんなでよいしょーってルークを持ち上げるとこまで、なんだかすごくワクワクした。
ビリーズブートキャンプをやったことないし、流行ってた頃テレビでちらっとみた記憶ももう曖昧なんだけど、ちょうど初演の頃はこの時にその動きがダンスに取り入れられてるね、リーダーとマサきつそうだねなんて話をしてたんだけど、それは今でも受け継がれてるのかな?
ただ、このREDは米/軍って汗臭さじゃなく、おもちゃの兵隊さんって感じがしたな〜。
今更感ありありのルーク観だけど、色々新鮮な気付きがあって楽しかった!

大久保フアン
初めましての大久保君。
D2なんだ〜とかリーダーがアンジョやってた時にガブローシュやってたんだ〜とかLフアンと20歳差なんだ〜とか「へー」が一杯。
初見の印象は、なんでそんな囲い目アイラインで垂れ目強調したん?です。
ついつい見てしまうほど目が印象的なんだけど、垂れてても柔らかい印象じゃなく、吃とした強さがあってそれも良い感じでした。
芸暦の長さもあってかそれとも周りの大人がDAMEすぎるのか、そんなにアドリブ遊びしないREDの中でもしっかり。
私はとにかく初演でフアンちゃんに落ちてからもうずっと演者関係なくフアン推しで、今回ももれなく養子に迎えなくてはならない(義務)かわいい子が増えました。四人でも五人でも養ったる。
ラヴィダのダンス、間奏でタンタンって手拍子するとこ好きなんだけど変わっちゃってて残念だった〜。これはこれでいいんだけどね。
川原ルークと並んでわちゃわちゃしてると兄弟みたいで嬉しくなります。背格好も似てるかな?

山下アブラハム
こちらも初めまして・・・になるのかな。CSは中継で観たから生は初めて。
年下組かと思いきや最年長で驚きました。アブラハムらしい(?)控えめな印象でしたが振られれば化けるのはクリスマスで実証済み。今から再演が楽しみであります。
しょっぱな、「おっと」と思ったのは声の大きさ。
セリフはところどころ聞き取れず、歌もアイビリ以外はバンド演奏に負けててソワソワ。クリスマスはそんな事なかったのでマイクバランスが悪かったのかな。
驚いたのは声がLアブラハムに似ていて(と私が感じただけですが)、思わず二度見してしまった。
線の細い、いかにも繊細な見た目だったけど、少し気を抜くとフアン、ルーク、マークの三人に振り回されてるマシューの後ろで冷静に四人を見ていたような。
また後でも書きたいことなんだけど、REDの今回の演技はALTARBOYZ初期を意識してるのかなと思うところ多々あって、アブラハムのこの空気もそこからくるのかなと。
五人の中でどう立っていこうか見定めようとしているような、そんな雰囲気。まあ、私がそう感じただけで的外れかもしれませんが。


新生ALTAR BOYZと大々的に告知されたのに、レジェンド発表後、REDになっちゃってあれれー?って思ったんだけど、本人達は「REDを継がせていただいて」ととっても謙虚でなんて良い子達なんやぁ〜と自分の心の狭さを反省。
初日マチソワ観て法月君の「時代は変わります」の言葉が頭をグルグル駆け巡るほど五人が魅せてくれた。
再演、再々演あたりは初演のあのインパクトを、感動をって求めすぎて自分で楽しむ限界を作っちゃってたんだなって新生REDに気付かされた。
今回はそんな憑物もおちてすっきりした気持ちで観れたし、改めて、私は初めてALTARBOYZに挑む人たちを見るのが好きなんだな〜って。
そして、四回目になる公演で気づいたこともたくさんあった。
これはLEDとの違いがはっきりしていたから、より強く感じたのかも。
ルークの、同じ「ここはゼロになるところだろ!?」ってセリフでも、REDは初めてゼロにならなかったようなニュアンスで、LEDはもう何度も同じ公演を繰り返しての"お決まりのセリフ"だった。
この”何度も同じ公演を繰り返してきた”感が今回LEDは色濃く出ていて、それに対してREDのちょっとしたぎこちなさや、初々しさが際立って感じられた。
このセリフが出たのは再演だったかな?ちょいちょい変更されてく中、これと「誰がなんと言おうとファンちゃんのBDは〜」(再々演から?)は繰り返し演じてきたキャストだからこその空々しさ、味わいになってた。
REDではこのセリフはまるごと無かったかな?
反対に、LEDでは冒頭ファンの「そこは**に抑えられて、今回はここ新宿FACE〜」の行を観た記憶がないんだけど、両方とも抜け落ちてるだけかな。

クリスマス公演は、まあ、次はRED主体で堂々やってくれる事を願いつつですが、それでも大山シューと東山シューが並び立ってるのを見るのは面白かったし楽しかった!
エンジェル選定の時、前を行く東山シュー(オラオラ系)の後をにこにこしながら着いていってるのが大型犬のようでかわいくてですね。これってちょっとしたデジャ・ヴだよな〜と同じくでっかいわんこを思い出したり。
この辺で選んでええでって感じで手振りする東山シューに大山シューが選んだのは自分のファン・・・?だったはずなのに選ばれたのは東山シューでショック受けてたな〜。
迎えに来たマークに「あんたが選ばれなかった理由はね!リバウンドよ!」と言われ、必死で「してない!リバウンドしてない!」って言い募りながらはけてく後姿がめんこかったです。

「新生」と銘打ったからにはまたやってくれると信じて今回は締める。
おばあちゃんになっても通うんだから!頼むよ〜!