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観劇、LIVE覚書

DANCE SYMPHONY 2013 Beautiful

DANCE SYMPHONY2013 Beautiful〜宇宙と空と大地と海〜

2013.03.27〜31 東京芸術劇場プレイハウス
04.03 サンケイホールブリーゼ
04.04 名鉄ホール

構成・演出:荻田浩一
音楽:松本俊行
振付:新上裕也・西島千博・原田薫・港ゆりか
   遠藤康行・森新吾・森川次郎


東京土曜マチソワ、大阪公演を観てきました。
以下、いつも通りの個人的感想文です。

なんっっっって贅沢なステージなんだろう!
前回のLoveはもう、マサがすごい舞台に出るよ!すごいよ!って気持ちばかりが先に立っていましたが、今回は少し落ち着いていたからか、ステージまるごと楽しむ事ができました。
それでも、視線の先は・・・迷うなぁ!(笑)
いや、ほんとに迷う迷う。どこを見ていいのやら、マサか、新吾さんか、マサか、新吾さんか、で彷徨う目がまさかの王子に着地したり。
コンダクターの方々も其々に魅力的で、視線が引き寄せられました。
思えば風海さんは前回のシンフォニーで知って、すごく動きがきれいで目を奪われたんだった。
その後こんなに舞台でお目にかかることになるとは思ってもなかったな。
中々皆を追えないのが辛い所だけど、こうして舞台でも見る機会が増えるのは嬉しいことです。

さて。内容・・・は。相変わらず技名とか分からないので、飛んで〜とかくるくるまわってーなんて小学生の作文状態(笑)
まあ、ググって分かる範囲がフェッテとピルエットくらいです。


冒頭。
この為だけに呼ばれてるだなんてご謙遜の新吾さん。
今回はオレンジ色のつなぎに安全ヘルメット。ライトをチカチカさせて、ユーモラスな表情と動きに客席からも笑いが。
前回の水兵さんはやんちゃな所が可愛らしかったけど、今回はすっかり貫録の可愛さです。うん、かわいいことに変わりはない。
ここはキュートにポップに面白いのがステキ。今回も照明さんとのコントは息もバッチリ。
後ろに下がったり上に上がったり。ツルハシぶっさしてぐぐっと元に戻してました。
大阪では前にずれたスポットを、ツルハシを釣り竿に見立てて釣り上げたりもしてました。
で。何かを探し当てた様子で客席ににんまり「ココ、ココ」と合図。
思いっきり振り上げたツルハシを自分の背中に刺しちゃって、呻きながらよろよろ。
「あ。まきで?」なんてジェスチャーで笑ってましたが、表情を引き締めて、再びツルハシを振り上げ、今度は一気に打ちおろします。

ゆっくりと開いていく幕の向こうから現れたのは、聳える頂。
その足元には眠るコンダクター達。
一見のイメージは紘窟。宝石の原石が眠る、キラキラ輝く地底の鍾乳洞です。
そして中央にドンと据えられた天まで届く絶壁のような舞台セット。
その頂きに四羽の鳥が現れると、視界は一気に空へ。
初回、見た時は「わぁ」って驚きで只管見入ってしまったんですが、最後、大阪で観た時に気付いた年功序列(笑)
これ、かなりの急勾配で高さもあるんですが、そこの一番下、坂の途中で踏ん張ってるのがダニエル君。その少し上で頑張ってるマサ。
そんでその上にリーダー、西島王子と続いているのだけれど、リーダーと西島王子は坂の上、平坦な部分にいるのでそんなにしんどくはないかなと。
まぁお年ですしね。あんな坂の途中でロープ一本頼りに出番を待つのはつらいのかしら。なんて思っちゃいました。

目覚めるコンダクターに気を取られていると、セットの天辺を目隠ししていた板が外れてそこからメインキャスト四人が垂れ下がったロープと足場を頼りに降りてくる。
ぱっと浮かんだイメージは鷲。
黒い上下に白いファーが着いたショート丈のマント(ボレロかな?)って衣装はあの巨大で精悍な鳥を連想させた。
優雅に舞う長男、眼光鋭く地上を睥睨する次男、自由に楽しげに飛び回る三男、兄たちを追いかけ羽ばたく末っ子。
四羽の雄鷲達が羽ばたく姿とそれぞれの個性に目を奪われる。
末っ子と三男の頭を押さえつけて客席を一なめする次男にドキッとしてしまった。
なんか今回は東山リーダーにキャーッてなる場面が多かったなぁ。悔しいなぁ。
その後ろで一人ふわふわひらひら舞っている長男も素敵だったんですけどね。
髪は後ろで一つに縛ってカールした長い髪と白い羽の飾りがかっこよかった。しかもサイドに白く染めたラインがあって、そのラインと横顔がすーーーっごく素敵だった!
よっくんはぺたんこオールバックにジャギジャギと毛先を遊ばせて、こちらも白い羽飾り。
マサもショートヘアに白いものが着いてるの見えたけど、ダニエル君は白いのついてなかったな。代わりに三つくらいちょんちょんっと結わえた髪が跳ねていてそれがまたひな鳥っぽく見えた。
そういえば四人とも鷲鼻だわーと思ったけど、マサは鷲鼻とはちと違うか。
コンダクターの動きも素晴らしくて、あちこちに目を奪われている打ちに舞飛ぶ四羽が一羽去り、二羽去り・・・。
そして「空」のストーリーへ


空の主人公はマサ。
衣装はまだらに染まった黒のつなぎにパイロットキャップ?って言うのかな、映画なんかでパイロットがよくかぶっている耳当てとゴーグルが着いたアレ。
コンダクター四人はマサと色違いの白に黒のまだら染めに同じくパイロットキャップ。
何ていうか・・・ダルメシアンの白黒わんこ(子犬)がきゃっきゃしてた。
新吾さんがキャップの後ろをちょこっと折ってて、飛び跳ねる度に耳当が他の方よりもぴょんぴょん弾んでまんまわんこ!
すっごいかわいいの!!この時のお顔もすっごいかわいいの!
メイクの加減かな。今回は渋さ抑えめ、おめめぱっちり系でした。
マサも相変わらず、と思ったけど、カワイイかっこいいだけじゃなくなってきてた。

すいーっと下手から飛んできた紙飛行機をきっかけに、マサが現れ。続いてコンダクターが登場。
わいわいきゃっきゃしながら飛行訓練する五匹。
ピアノメインの明るい曲で、子犬のロンド〜って自然と笑顔に。
舞台の上の五人ももちろんすっごい笑顔。
わんこのイメージが先行しちゃったからか、飛行機乗りなのか飛行機そのものなのか、ちょっとキャラのイメージがつかみにくかったかな。自前のイマジネーションで補填するのがこうゆう公演の醍醐味でもあるのだけど、最後はちっこい飛行機ぶんぶんに見えたしね。
そんな五人をいいなーと見つめてたら、楽しげな曲から一転、今度はドラムメインのシリアスな曲調に。
照明が暗く落ちたと思ったら、今度は黒づくめのコンダクターが登場。
マサ達がだぼっとしたつなぎ姿なのに対して彼らは黒のタイトな衣装でくっきりとした対比。
ただ、争うと感じるほど激しくはないダンスに、敵機ではなくパイロットなのかなと。これは今でもはっきりしない。パイロットだとちょっとおかしな所もあったしね〜。
黒づくめと入り乱れ飛び交うマサ達。
ほうほうの体でセットにとりすがり逃がれようとする四人と、隔てられてしまい置いてけぼりになるマサ。
でも、みんなちゃんと気づいて戻ってきてくれました。と、ほっとしたところで、マサ以外全員墜落????
バターンと倒れたかと思うと、立ち上がり、ゆっくりと敬礼し去っていく。一人残されたマサの前に現れたのは、こばりょ扮する僧侶でした。
ビルマの竪琴??って思った。
えーと。不時着した先は秘境密林仏教王国でしたとかそんなんかな。
セットの後ろや上下の幕間から色とりどりの旗がピロピロ出てきて、固定。
こばりょが厳かな顔してるとちょっとおかしくなっちゃうんだけど(笑)
この時、皓ちゃんがセットの後ろに回るとき、タンッとセットに手をついて跳ぶのがなんだか好きです。
すごくかっこよく見えたんだ。
仲間を失って帰依したマサも衣装チェンジで僧侶に。
この辺はあまり激しく踊ったりせず、ただ旗の下がったロープに巻かれたり、静かに歩き回ったり。
そんでマサはさ、何かを焦がれるような追い求めているような表情がすっごく似合うね。
キャラクターなのかな。上を上をってどんどん先を目指すマサのキャラに今回の役所もハマってた。
マサがいなくなった後、こばりょの所にやってきた新吾さんが受け取った紙飛行機。意味深だったな。


宇宙は初めましてダニエルくん。
バレエのターンがとってもきれい!と驚きました。
そしてどうしてこうなったのかと詳しく説明を求めたいほどのセクシャルな衣装。
インカ帝国かって突っ込みたくなるダニエルくんの衣装もだけど、コンダクターの3Dショートパンツに度肝を抜かれました。
なぜ・・・ああなった(笑)
確かにギャラクシーだとは思うけど!けど!目のやり場に困るんだよ!!(ダンスに集中しなさい)
始まりはビッグバン。なのかな。
バーンって来てぐるぐるぐる〜〜〜って感じだった。
ダニエル君が宇宙創世の神な位置づけで、崇め奉られてたけど、お茶目な面もあってそこは楽しく見れた。
コンダクター従えて踊るシーンでは、一人の子がダニエル君の足を引っかけて躓かせてしまい、「神、ご立腹」てな場面にクスッとなったり。
そこがすごく好きで、見る度に注目していました。
その辺からかな。ちょっとコミカルな場面が増えて、コンダクター達が「本番終了〜」とばかりに寛いで、おもむろに煙草なんて吸い始めちゃった。
その様子も三者三様、皓ちゃんが煙草が湿気ってたのか火がつかずに「アァッ」ってなって煙草をぽいっとするのや、加賀屋さんがぽいすて煙草をニジニジ踏み消すところとかがおかしかった。
そこでコンダクターは一時解散となったのだったかな。
ダニエルくん一人残されたステージに、レーザービーム。
現れたのは前回のお花ちゃんに勝る衝撃!!!
何でブラジャーなの!これ突っ込む所だよね?でも曲が余りにハードで踊ってる人たちもめっちゃ鬼の形相なので笑えない!笑えないんだよ!
すごい自分なりに考えてあれは女官とかそんな人たちなのかなって納得しようとしたんだけども、男ばっかの舞台でなぜ無理繰り女官にしようとした?
別にブラジャーせず上半身裸で金色サルエルで神官じゃだめだったの?だめだったのかな・・・
いろいろ衝撃的だったけど、皓ちゃんと新吾さんはDで大抵のものを見ているからか、そう違和感は感じませんでした。
むしろ似合ってたよ。二人とも。
違和感ありありだったのは他のコンダクターだよ。翼くんとかブラ余っちゃってるじゃん!!
前回のお花ちゃんズは胸パッド入れてふくらかしてたから、あーそーゆーもんなのかな。って見れたけど、ブラに詰め物なかったから何て言うか不思議。
でも毒っけはお花ちゃんの方が強かった。
そしてブラジャーの衝撃が引かないうちにまた次なる攻撃が!!!
どうなってんだ宇宙!いや。宇宙だからか?
真顔で攻撃的な女官の次は、いやらしいほどアイドルスマイルの三人組。
これまたテラテラスペーシーな前進タイツと変なエクステで頭を盛りに盛った王子よっくんマサ。
八十年代アイドルか!と突っ込みたくなるようなノリに、そのままデビューしてしまえと心の中で叫びました。
しかも一番似合ってたたのが王子だよ。あのかっこであの曲でなにあの取り澄ました微笑み。
なんでそんなに余裕あんの?
ノグチゴロウもびっくりだよ。サイジョウヒデキも腰抜かすよ。
マサとよっくんは半ばヤケなの?って位のはっつけた笑顔!
しかしノリノリ!楽しんでんな〜ってこっちも笑顔。
その三人の合間を小刻みツーステップで横切ってくダニエル神。
シュールにもほどがあるわ!
どっからどう斬って突っ込めばいいのか分からないほど笑った。
ブラジャーのシーンまで緊張感が続いてたからいい抜け加減だったんだけど、ブラジャーで笑うことを許されなかった分、ココで爆発した感じだなぁ。
三人の年代別アイドル最後の決めポーズの時、マサが「イェイ!」「サンキュ!」って叫ぶ度によっくんが反応してておかしかった。
あれは一体何だったんだろうって考えて、流れ星や彗星って言葉が浮かんだんだけど、あんなの流れてきたら困る。すごく、困る。
彗星達を追っ払った後、お次は赤白ストライプのこれまた全身スーツに身を包んだギャラクシーバレエ団の登場。
見た事ある!こーゆーのエネッチケーの劇場放送で見た事あるよ!ってな「バレエ公演」感。
タララッタララッタララッタッタ〜ってテンポの速い曲に、なんだか運動会を連想しちゃった。
コンダクターをちょいちょいっと脇に避けてセンターでくるくる回るダニエルくん。
途切れることなく続くフェッテに客席からは拍手〜。
その後の加賀屋さんのジャンプも優雅〜。この方のしなやかな動きに目を奪われることがしばしばありました。

次郎さんと新吾さんのタッグはかなり刺激的だった。
「俺たちポップダンサーの見せ場はここだぜ!」みたいな気迫を感じた。
同じカテゴリのダンサーが踊るとほんとに見応えあるなと。
新吾さんを見たいんだけど次郎さんに目がいっちゃったり、二人いっぺんに視界に納められる距離が欲しかった・・・!
この二人がはける時に、例の頂をだだだーっとロープ伝って駆け上がるのに、新吾さん高所恐怖性は大丈夫なのかーとヘンな事心配しちゃった。

その後だったかな(そろそろ順番があやふやになってきたぞ)タンゴ。
スーツ姿のコンダクターに、びっちりオールバックでキメてきたマサとリーダー。
西島王子もダニエルくんももちろんステキだったけど、タンゴを踊る時のリーダーのぎゅっと顔の真ん中にパーツを集めて険しい表情がすごくツボ。何でいっつも唇とんがらかしてるんだろーってついつい見ちゃう。
Dのタンゴ公演ではテンポ遅れちゃう新吾さんだけど、今回はそんなことなかった〜。
背中向けて腕をふくらませる振付がすごく好き。
やっぱりピシッとスーツを着ると男っぷりが10はアップするね。みんなステキで、やっぱりココでも目が右往左往。
本格的にタンゴを踊るならやっぱり女性がいた方がいいなって思うんだけど、あくまでショーとして、本格的なタンゴとはまた違う風味を出してきてるからそこの所は気にならない。
この、群舞の時のね「さあ、俺を見ろよ」って、ダンサー達の気合いにキュンキュンします。
メインとコンダクターって立ち位置取っ払って、男達がバトルってる感じがいいですね。


お次は海。
タンゴからこの海に入る時、キラキラのビジューが降りてきて雨が降る。
一列に並んだ男達が肩を震わせ、空を見上げ、降り出した雨を演じている所がいい!すっごくいいの!
走っていって傘を差し出したいくらい!!!特にそこの下手からひーふーみー(略)

さて。海です。
淡い翠とも碧ともいえない綺麗な照明。
そして、登場する海。大きな傘にこれも翠とも碧とも言い難い布がたーっぷり巻き付けられている。
傘を持つのはこばりょと東さん。裾の波にくるくる巻かれているかざみん。
ゆっくりと満ちる海。
ちょっとした絵本の世界みたいなビジュアル。ジブリっぽくもあったかな。
麻のロングコート姿のこばりょと西島王子が入れ替わり、コンダクター達が演じる波と軽やかに戯れる。
この波の動きがまたアトラクティブで、見ていて楽しい。
決して同じ動きじゃないけれど、統一感のある、あの波の動き。
寄せて、返して、弾けて、渦を巻いて、流れる。
その波間の向こうから現れたのは、水着姿の・・・青年?
え、なんで男の子なのって男しかいないステージなんで仕方ないんですけど、なんでおとこのこなのーってなった。
これは美少女に脳内変換してみるべきだったのかしら。と、悩んでいたところ、友人から「某名作映画まんまだったね」とメール貰って更に混乱。
ベニスに死す、だったらしいんだけど、私がこの映画を知らなかったものだから(タイトルくらいは知ってた)あまりにもピンとこず、結局大阪見ても「?」なまんまでした。
あ。ただ、水着の違和感は見慣れた。この少年をやっていた竹田さんがハマッてて、変ではなかったのよね。
前半たっぷりファンタジーだったのが、少年が現れたことで苦悶する西島王子。
見事に翻弄されておりましたね。


大地。
この前に、また鷲四兄弟が飛来した気がするんですが、記憶が定かではありません。
暗転のないネバーエンディングストーリーなステージに私のちっぽけな脳みそはキャパオーバーです。

中幕が下ろされ、その前に仁王立ちの皓ちゃんと東さん?梶谷さんかな?
金糸銀糸が編み込まれた黒の衣装が甲冑のように光って、大きな二体の阿吽の像を連想しました。
長年の眠りから覚めるようにゆっくりと動き出す二人。胎動を感じさせる曲に、ゆっくりと幕が上がっていき、現れたのは業火を身に纏った東山さん。
頂の半ば、ロープ片手で身を支えて、怒りの形相で一吠え・・・!
なんか、爆誕したーーーーーー!!!!!
危うげながらも大地に降り立ち、憤怒の形相で踊り狂う様、まさに怒れる大魔神
ベースは皓ちゃん達と一緒だけど、赤い刺繍や羽根飾り、腰ミノ、髪についている飾りもベースが黒で先だけ赤いからまるで火花みたい。
とにかく豪奢!この衣装が今回のステージでいっちばん凝ってるんじゃないかな。
コンダクターをちぎっては投げ、時には踏みつけ、踊る姿は圧巻でした。
しかも、大魔神の相手してるの二人だけ。大変!
二人に持ち上げられて(皓ちゃんは安定の足場)吠え猛る、そんな表情さえ美しいって言葉が浮かぶんだからたまったもんじゃない。

魔神が二人を引き連れて御山へ帰った後、ハラリと落ちてきた朱い幕。
涼しげな音色と共に現れたのはかざみーん!
巫女姿のかざみん。この巫女の衣装も凝ってて、袴の所にプリーツやたらよってるなーって思ったら、逆立ちした時きれいに下がるように金の飾りが重し変わりについてた。
東山さん達の飾りが縦横無尽に跳ねる美しさなら、こちらは見せる為に計算された美しさ。
このカッコでトンボ切るのがまたかっこいいんだ。
武術をやられていたからか、キレのある動きが風海さんの魅力ですね。
しかもさっきまですごく迫力のある場面だったから、この涼やかさが心地良い。それでも凛とした緊張感があるんですけどね。

かざみんのターンが終わって、今度は幕にバーンとおっとこ前なシルエットがずらり!
一番に目がいったのが新吾さんで、幕が上がった時に当たりくじ引いた気分になりました。
ずらり並んだアミーゴズ。
ルンバなのかサンバなのか、ラテンのリズムと胸元が開いた赤のシャツに黒のパンツ!
フェロモン全開といかないのは、皆さんまーきれーなお肌をしてらっしゃるからでしょうか(笑)
こういった衣装って胸毛がもさっとあるくらいの方が男性的にセクシーですね。日本は無毛崇拝みたいなところがあるけど、すね毛もわき毛も生えてる方がいいなって思うんだけどな〜
ともかく。こっからはもう、瞬きも惜しむスピードで一気にフィナーレに駆け抜けてゆきます。
出演者達も山場を越えた安心感なのか、ほろりほろりと零れる笑顔。
時折目を見交わして笑いあったり、悪戯しあったりして、素の表情が垣間見えます。
けれどキメる所はちゃんとキメてくれる!
ココでも見られる意地の張り合い?いえいえ、矜持のぶつかり合い!
あいつがそう来るなら俺はこうだ!と持ち味存分に絞りきって、魅せてくれる。
この人はステップが得意なんだな、ターンに自信があるんだな。
そんな事を感じながら、次々繰り出される技と魅力的な表情を見逃さないようにもう必死。
ずらり15人も揃うと芸劇の広いステージも狭く感じる、圧巻の迫力〜
時間よ過ぎないで〜と祈っても、やっぱり終わりはきちゃうのですね。
サンバが終わると、前回公演のDVDを何回も繰り返して耳に馴染んだフィナーレに続く曲。
寂しいけど、この曲も好きなんだ。
さっきまでとは違う、引き締まった表情でコンダクター達が紡ぐ最後のストーリー。
眠りから覚めた宝石達が磨き上げられて輝きを放ちます。
ここだったかな、突然何かに目覚めた皓ちゃんが、何を思ったのか新吾さんを後ろからグサッと刺してソデへぽいっと捨ててしまいました。
この時の新吾さんの表情が・・・!蒼白の肌に見開かれた目と荒い息。
皓ちゃんはたまらなく悪い顔してるし、「ぎゃー」ってなった。
その後皓ちゃんの魔の手は他のコンダクター達にも及び、次々とひっぺがしてはソデへ投げ、ちぎっては投げちぎっては投げ(違)
そしてたった一人残った皓ちゃんも、ニヤリと笑って去って行ったのでした。
そしていよいよラスト。フィナーレ。
淡く桜色に染まるステージ。さっきまでの混沌が嘘みたいに取り払われて、穏やかな表情で現れるダンサー達。
半円になってそれぞれ技を魅せる所では、毎回マサが東山さんに悪戯してました。
マサの差し金かダニエルくんまでちょっかい出して、コンダクターさんにもからかう人がいてびっくりした。
愛されてるなぁ、リーダー(笑)
大阪公演ではダニエルくんがマサに見得をきったり。
よっくんの仕返しを躱そうとしたマサが舞台端っこギリギリに立って、皓ちゃんが「あぶないから!」って慌ててたり。
それでも仕返しするリーダーだったり。
西島王子まで東山さんにちょっかいかけるから、笑っちゃったよ。
そんでその王子はカテコで降り注ぐキラキラ紙吹雪をおでこにはっつけちゃって、振り返ったよっくんが噴き出したり。
二度目のカテコでは、西島王子が隠し持ってた紙吹雪をよっくんにパッとかぶせたり。
それをコンダクターもプリンシバルもお客さんも、みーんなが笑顔で見守って。
最後、しあわせーって気持ちで終われるこの心地よさ。
さっきまで終わっちゃヤダーって思ってたのが笑えちゃうくらいの清々しさ。
最後にね、新吾さんが締めてくれるのも嬉しいんだ。
西島王子のまねっこしてバレエステップちょいちょいってやってからの、シュバババって動きに、お得意のムササビジャンプからのー投げキッス!勢いつきすぎてちゅばぁって音が聞こえた時は笑ってしまった。
竹田くんと次郎さんの一発コント「ルパンとふじこちゃん」(勝手に命名)もおかしくて、毎回楽しみにしてた。
そんな素敵な人達が、何度も振り返り見得を切る。
そのまばゆい表情に、胸が満たされる。
もう、ほんとに胸がいっぱいになった。

これで終わりなんて言わないで、また新たなシンフォニーが見られる事を願っています。